アラフィフ独身介護士のミノタケ資産運用

身の丈にあった「頑張らない」投資スタイルで金融資産3500万円を目標にするブログ。圧倒的なパフォーマンス!とは無縁な平凡な人が普通にできる資産運用を語っていきたいと思います。

カテゴリ: 50代

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こんにちはアラフィフ独身介護士のミノタケです。前回の2022年に読んで面白かった本(前編)の続きとなります。



前回で取り上げた本は、
1.「孤独の宰相 菅義偉とは何者だったのか」 柳沢高志・著 文藝春秋
2.「50代で自分史上最高の身体になる自重筋トレ」 比嘉一雄・著 青春出版社
3.孟嘗君 宮城谷昌光・著 講談社
4.DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール ビル・パーキンス著 ダイヤモンド社

の4冊でした。興味を覚えたらご覧いただけると幸いです。さて続きを。

5.「総理の誕生」 阿比留瑠比・著 文藝春秋

総理の誕生 (文春e-book)
阿比留瑠比
文藝春秋
2016-12-22


前編で取り上げた「孤独の宰相 菅義偉とは何者だったのか」は菅政権でしたが、菅政権は前首相の安倍晋三の政権を引き継いだものでした。自然、前政権に興味を覚え又、衝撃的な銃殺事件もあり手に取りました。

安倍晋三氏というと、祖父が岸総理、父が外務大臣として長年活躍した安倍晋太郎と政界のサラブレッドであり、顔立ちからもどことなくお坊ちゃん風の印象を持っている人も多いと思います。著者は政治部記者として移動して来て出会う前の安部氏の印象も同様だったようです。ですが、実際に会った際に確かにお坊ちゃん風だが「どこか違う」という著述をしています。それは長年の持病持ちだったり(人の痛みが分かる)、自身の理想を求めて自民党内でも異端的なスタンスで地道に土台を積み重ね育ててきたことが描写されていきます。
p.29 安倍やその同志たちの理念的現実主義的な安全保障観や国際感覚、また連合国軍最高 司令官総司令部(GHQ)の影響から脱しようとする歴史観などは、自民党内でも明らか 非主流派そのものだった。自民党は長年、保守政党を名乗ってはいても、実のところは 思想性など関係なく現状追認と既得権益保護をモットーとする政党だった。
また、政治家としての戦術家的な面もそこかしこで描写があり面白いです。
p.66 この日の首脳会談は、午前と午後に分かれて二度行われた。午前の部では金正日から拉 致について謝罪も明確な説明もなかったため、昼の休憩時間に安倍が、盗聴されていることを承知の上で大声で小泉に迫ったことはよく知られている。

「午後の会談でも謝罪がないようなら、平壌宣言への署名は見送り、席を立って帰国すべきです」

午後二時すぎに再開された会談で、金が「拉致は遺憾なことで、率直にお詫びしたい」 と表明し、両首脳は予定通り平壌宣言に署名しただが、その文面に「拉致」の二文字は盛り込まれなかった。
安倍政権は二期あり、理想に走って瓦解した一期とその反省に立って長期政権につながった二期との違いも描かれてました。
p.143 何かを選択するとは何かを捨てることだと実感した。(中略) 思想家ではない政治家に求 められるのは、理念や理想をあくまで追求することではなく、現実の世界で結果を出すこ とだ。そういう大きな判断を政治家はしていかなくてはいけない」(二〇〇〇年五月十五日 付産経新聞朝刊)

理念的な保守的信条を持ちつつ、政治的行動はどこまでも現実主義的な現在の安倍の姿 と重なり合う。私はこのときだけではなく、その後何度も安倍が「政治は結果だ」「政治家は思想家であってはならない」と語るのを聞いている。
あまり引用ばかりするのはどうかと思いますが、色々面白い当時の政治家や官僚の様子などが描かれているのでもう少しだけ。
p.146 「安倍さんが首相で麻生さんが外相だった時代は、本当に外交がやりやすかった。政治家 はよく「早く協議をまとめろ」と言うものだけど、急いで決着をつけようとすると相手に 足元を見られ、その主張を多く飲まざるを得なくなる。 その点、安倍・麻生ラインは決して 「まとめろ」とは言わなかった。 むしろ、「相手がそう出るなら妥結しなくてもいい」 という姿勢だったから、事務方も慌ててカードを切る必要がなく、交渉を優位に進めやす かった」
p.213 「国際会議で各国首脳は、みんな自分の主張しかしないから、『和をもって尊しとなす』 の日本は意外とまとめ役になれる」

安倍は帰国後、周囲にこう語った。安倍の仲裁発言に各国首脳がいかにほっとしたかは、 首脳会議終了後、安倍が対露制裁慎重派のレンツィからはハイタッチを求められ、本心では収拾をつけられずに困っていた制裁積極派のオバマからは、初めてハグ (抱擁) されたことからも分かる。
p.235 「財務省は、経済が分かっていない。特に(予算編成を司る主流派の)主計局あたりは、集めた税を再分配することしかやっていないから、生きた経済を分かっていない。彼らには その必要性がないからね。私も最初は『まさか』と思ったけれど、いろいろ彼らと話をしていて財務官僚が経済を知っているというのは違うと分かった。財務省内には消費税引き 上げ一辺倒のやり方に疑問を持つ人もいるだろうが、それは言えないんだ」
中国政府は、共産党一党支配の官僚社会である。そのため、日本について「これこれで「攻める」と決めると、首脳や外相クラスから各国大使、幹部軍人に至るまで時と場所を 選ばず、同じ論理で同じように批判する。その結果、場違いで硬直的な対応を招いて自滅することがあるのだ。

安倍は、これとは別の国際会議で、ある中国高官に行き会った際、だしぬけに話しかけてみた時の相手のパニック状態についてこう語ったこともある。

「まるでロボットみたいだった。最初は固まってしまい、数秒後にやっと話し出したと思ったら挨拶もろくにしないまま『歴史に鑑み反省し…………』といつもの公式発言を始めた。 彼らはあくまで党官僚であって政治家ではないね」
「孤独の宰相」の時も書きましたが、政治の世界に疎いミノタケには興味深く、色々学べて面白かったです。読み終わった後に著者の別の本を買い求めましたが、こちらは積読になってしまってますね(^^)。





6.「大往生したけりゃ医療とかかわるな」 中村仁一・著 幻冬舎新書

大往生したけりゃ医療とかかわるな (幻冬舎新書)
中村 仁一
幻冬舎
2012-01-30




この本を手にしたのは2014年で、読み切ったのは著者の亡くなった2021年だったはずなので「2022年に読んだ本」ではないのですが、紹介したく取り上げます。GoogleのKeepに保存したメモの量が多く、自身が興味深く読んだことがあらためて思い出されます。

2021年のこのブログでも文末のアフィリエイトネタに取り上げてました。


この本を読む前に読んでいた本「LIFE SPAN」が「老化は病気」という立ち位置で「人として生きられる限界まで、最大のパフォーマンスを発揮し続けられることを追求する」という趣旨であるのとは真逆に「死を受け入れ穏やかに、無理せず逝きていく」とでもいうような本となっています。この本の副題「『自然死』のすすめ」からも姿勢がうかがえます。先行きの見えてきたアラフィフのミノタケには非常に面白く、興味深い本でした。

LIFESPAN(ライフスパン)―老いなき世界
マシュー・D・ラプラント
東洋経済新報社
2020-09-01


・年寄りの最後の大事な役割は、できるだけ自然に「死んでみせる」ことです。しかし、「逝き方」は「生き方」なのです。今日は昨日の続きです。昨日と全く違う今日はありえません。

・訓練人生"になってしまいます。
例えば、手足がもげた場合、誰ももう一度生えてくるとは思わないでしょうから諦めもつきます。だが、麻痺した手足は、もう一度動かせるようになるのではないかとの思いから、5年も10年も費やして、一所懸命にリハビリをしている人がいます。その人生を空費している姿は気の毒という外はありません。

著者は晩年を特別養護老人ホーム、いわゆる特養の常勤医師として長年勤められその体験からそれまで医師としてキャリアを積みながら感じてきた疑問に確信を得てそれを実践されてきた方です。

・できるだけ家族に負担をかけないためには、自分でできることは精一杯自分ですることです。利き手の側が麻痺している場合でも、もう一方が残っています。食べさせてもらうなど、もっての外です。どうせすることがないのですから、一回の食事に半日かかっても構わないのです。自分で食べられる形に調理を工夫することは、頼まなければなりません。

日本人は、病気や障害を理由に、甘ったれて依存しがちです。また、それを許す傾向にあります。こういうことをしていると、欲しくない時にも、無理やり口の中に押し込まれるという"拷問”にかけられることになるのです。

・無理やり飲ませたり食べさせたりせず、穏やかな“自然死"コースにのせてやるのが本当に 思いやりのある、いい"看取り"のはずです。時には介護においても、できることであっても 控える方がよいこともあると考えなくてはいけません。
・それから死に際になると、呼吸状態も悪くなります。呼吸というのは、空気中の酸素をとり 入れて、体内にできた炭酸ガスを放出することです。これが充分にできなくなるということは、 一つには酸素不足、酸欠状態になること、もう一つは炭酸ガスが排出されずに体内に溜まることを意味します。 

 酸欠状態では、前述のように脳内にモルヒネ様物質が分泌されるといわれています。柔道に 絞め技というのがありますが、あれで落とされた人は、異口同音に気持ちよかったといってい ます。 酸欠状態でモルヒネ様物質が出ている証拠だと思います。

一方、炭酸ガスには麻酔作用があり、これも死の苦しみを防いでくれています。

このように、死というのは自然の営みですから、そんなに苛酷ではないのです。痛みや苦し みもなく、不安や恐怖や寂しさもなく、まどろみのうちに、この世からあの世へ移行すること だと思うのです。

年寄りの老衰死”には、このような特権が与えられているのです。

だから、無理をして傍についている必要はありません。大声で呼びかけたり、身体をゆすったり、手を握っているなど無用です。たとえ傍にいたとしても、何もせずに、じっと見守るだけで充分。"そっとしておくのが一番の思いやりです。
・「天命に任せて人事を尽くせ」

これは、一般的には「人事を尽くして「天命を待つ」です。しかし、私には、人事を尽くせば天命も変えられるはずというような、思い上がった響きが感じ取れ、あまり好きではありません。それよりも、能力一杯手抜きをせずに事にあたり、そして結果は気にしないという方が好きなのです。わが国では、天命を待つといいながら、結果が悪ければ人事を尽くさなかったせいではないかと非難されかねない雰囲気が感じられて嫌な のです。

他にもたくさん示唆に富む話が散りばめられています。図書館でも古本でもなんでも良いので「生き方」「活き方」「逝き方」に関心のある方は手に取ってみることをおすすめいたします。


7.世界2.0 メタバースの歩き方と作り方 佐藤航陽・著 幻冬舎

今回の読書感想で最後を飾るのはこの本です。ミノタケ的には昨年読んだ本ではこちらがナンバー1かな。今、職場の後輩に貸してしまって現物が手元にないのですが(笑)例のKEEPにとってあったメモを元に感想を書いていきたいと思います。

今も咀嚼しきれてないのですが、「メタバース、メタバース言うけどなんなん?」という方にオススメしたい本です。ミノタケがこの本に興味を持ったのは「メタバースとか言ってるけど、過去のセカンドライフや今あるMMOとかとどう違うんだろう?わざわざこんなに盛り上がっているのは、なんとなく自分自身が概念的な認識を間違ってる気がする」と違和感を覚えて理解を深めたいと思っていたところにYoutubeでホリエモンこと堀江貴文氏と著者の佐藤航陽氏の対談する様子を見て、「この人、ちょっと違うぞ!この人の本を読めば理解が深まる気がする!!」と思ったのがきっかけです。この方の「お金2.0」っていう本も読んではいたんですけどね(笑)







p.17①人間の拡張

テクノロジーは常に、人間の能力を拡張し、個体だけではできないことを実現可能に してきました。蒸気や電力は人間の手足の動力そのものを何万倍にまで拡張させたテク ノロジーです。コンピュータやインターネットの本質は「知能の拡張」にあります。 コンピュータが発明されたことによって、人類は個体の脳をはるかに超える計算能力 を手に入れ、インターネットによってリアルタイムで目の前にいない他人とコミュニケーションが取れるようになりました。

蒸気や電力といったテクノロジーが現実世界「動力革命」だとすれば、コン ピュータは脳内における「知能革命」ということができるでしょう。
「火薬」「羅針盤」「活版印刷術」をして3大発明と表現するのはよく耳にしますが、科学技術の発展を「人間の拡張」という言葉に置き換えて表現するのは新鮮で、しかも説得力を感じました。

p.32 かつてのSNSにおいてもそうだったように、日常的に3次元仮想空間でゲームをし ながら友達とコミュニケーションをして育った子どもたちが、数年後には大人になって 働き始めます。そのとき、 Instagram や Tik Tokで育った世代とは違った感覚をもって いるのは想像に難くありません。

私がメタバースに大きな可能性を感じている理由も「子どもはすでに当たり前にやっ ていて、大人はピンと来ない」という特徴があるためです。かつてのSNSや YouTubeも全く同じでした。

そして、メタバースは今の10代が大人になって社会で大きな力をもつようになったこ ろに本領発揮となり、今の私たちでは予測もつかないような使い方を見せてくれると予想しています。
今は「メタバース」という言葉もあまり取り上げられなくなってきました。この本でも予告しているのですが、「メタバース」という言葉が忘れ去られた頃にいつの間にか生活に浸透していて、「あれ?これってひと頃言われてた”メタバース”なんじゃないの?」みたいな感じになってるんじゃないですかね。あまりに生活に密着していて目新しくない頃に認識されるみたいな。

p.74 後述しますが、メタバースの本質は「インターネットが扱うコンテ ンツが2次元から3次元に進化すること」であって、VRデバイスの普及が遅れたとしても問題なく進みます。

p.90 メタバースにおけるゲームは、あくまでも入り口にすぎません。その入り口から先に、 友達とのおしゃべりもあれば、ショッピングもライブイベントもあります。多くの人が 集まって日常会話が弾み、さまざまな日常を楽しむ新しい世界です。

旧来型の思考にとらわれて「ゲームはゴールである」と結論づけると、メタバースの 流れを大きく見謡ってしまいます。


この本では色々面白いことが書いてあるのですけど、以下の部分も興味深かったです。
p.205 私を含めた現代の大人世代は、まだネットが存在せず、唯一の世界だった物理空間を 奪い合っていた時代を知っています。そのため私たち現代人には、何かを2つの対立構 造で考える思考の癖が染みついているのです。

派閥に分かれ、いがみ合って領土を奪い合い、自分たちと考えが違う人たちを攻撃し て白黒決着をつけようとする。唯一無二の「土地」という物理世界の奪い合いを人類は 何千年にもわたって繰り返してきました。

しかし無限に広がる仮想空間で世界を自由に創れれば、世界はたった一つの物理空間 ではありません。世界は何層も重なり合い、多元的に並存するものです。それぞれの生態系は過剰に干渉しすぎることなく、多様な生態系が広がっていくでしょう。
これまで領土(国家)を手にするのは一握りの為政者だけでした。メタバースが実現すると仮想空間の形で、個々人がそれを手にするようになるというわけですね。”仮想”ではありますが、通信・画像・計算の飛躍的処理速度の向上の実現によってリアルと変わりない手触りまで到達すれば、違和感なく受け入れるようになるのでしょうね。昨今流行りのChatGPTなどの生成AIなども実現のピースとして貢献しそうです。

著者はこの本で一番伝えたかったのは「世界の創り方」のノウハウだったそうで、そこに当時の流行りの”メタバース”を絡めたようですね。しかしモノを創り出すというのはなかなかに大変です。
p.198 前述のとおり、設計者が改善を繰り返しても、生態系 は直線的には成長しません。すべての要素が噛み合ったタイミングで、指数関数的な成長を始めます。ですから何の成果の兆しも出ない日々であっても、開発者は延々と改善を続けなければいけないのです。そのときがいつ来るのかは、誰にも予測できません。永遠にタイミングが訪れない可能性もあります。

経済合理性だけを考えるのであれば、メタバースへの 投資は割に合わないギャンブルかもしれません。メタバース構築を続けるためには、少なくとも生態系を創ろう とする人間に何年かかっても絶対この生態系を成立さ せよう」という強烈な意志が求められます。そして、この意志だけは他から借りてくることができません。

 経済合理性を超えた設計者の「意志」と、それを形にするための「知識」と、成果が 出なくても改善を繰り返し続ける「忍耐」が同時に求められる。新しい生態系を創る仕 事は、神の領域に一歩足を踏み入れるほどに難しいのです。
最後に著者の未来予測のコメントを一つ。
p.218 複数の仮想世界で生きていくのが当たり前になったとき、人間のアイデンティティや 精神は変容し、現代人の感覚とは全く別ものになっていくはずです。

人々がスマホでTwitter や Instagram、Tik Tok を使いこなすようになってから、現 実世界がもつ価値は相対的に下がりました。リアルに喫茶店でコーヒーを飲んだり、レ ストランで食事したりする相手はガクンと減り、そのかわり何千人・何万人というフォロワーとの交流が活発化します。

夫婦や友達連れで一緒に食事に来ているのに、目の前にいる人とは全く会話せず、目 すら合わせずスマホの画面に見入っている人も珍しくありません。近所のコンビニには スッピンで行くのにインスタの前では化粧をする人もいます。

メタバースによって3次元の仮想空間ができ上がれば、最終的に現実世界の価値は今 の10分の1くらいに下がると私は見ています。
読んでるとグイグイ脳が柔らかくなっていくような本でした。とても面白い本で一番のオススメです(^^)

読んでいて一つビックリしたのはこの本に他の文献からの引用が殆どないのですね。大抵のこのような本には末尾に「どこそこから話を引っ張ってきました。」「これが根拠となる文献です。」と言った具合に参照した文献がズラッと並ぶものですが、この本にはそれがありません。

ということは、著者はほぼ自身の記憶を頼りに、また学んだことを咀嚼して自分の言葉に直してこの本を起こしているというわけですよね。とても頭のいい人なんだなぁ、とあらためて感心した部分でした。

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「3月の投資内容」にも書きましたが今読んでいるのはこちらの本です。Kindle unlimitedのキャンペーンを利用して読んでいますが期間の二か月以内に読み切れるか不安です。すごく面白いんですけどね。今はやっと島原の乱あたりまできました。

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こんにちはアラフィフ独身介護士のミノタケです。今回はミノタケが昨年読んで、「面白いな~」と思った本をいくつか取り上げてみようと思います。

ミノタケは今52歳で今年53になるのですけど、この歳になってくると自身の健康や老後のこと、社会保障や国情の安定なども気になってくるのか政治に関する関心も高まってきました。読む本などもそういった傾向が反映している気がします。投資に関する関心もあいかわらずありますが、30代、40代の頃のほうがより高く熱心だったように思います。何年か続けてきて諦観のような気持ちもあるのかもしれません。

1.「孤独の宰相 菅義偉とは何者だったのか」 柳沢高志・著 文藝春秋



ミノタケとしては菅前総理はオリンピックはともかく、色々とよくやってくれていた首相という印象で退陣は残念でした。この本は退陣してしばらくしてから発売されて話題になっていた本で、SNSなどでもしばしば取り上げられることもあり興味を覚えて購入した本です。

Googleのサービスに「Google Lenz」と言うものがあって、これは画像を解析してこの鳥はなんて鳥だとか分かったり、色々便利なのですが文章を読み取ってテキストとしてコピペする機能もあります。ミノタケはメモ代わりにこれを使って印象的だった部分を取り込んでおいて時々そこを読み直したりします。読み取り切れなかったり、ルビ部分などが変な位置に文として紛れてしまうようなところはありますがかなり便利です。昔、パソコンにスキャナーをつないでそれでソフト(OCRとか言ったっけな?)を使って文章を読み取るようなのもあったのですが機能は段違いに優秀ですね。

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Lenzで取り込んだ文章を同じGoogleのKeepというサービスを利用して保存しています。何か適当なアプリが無いものかといくつか試しましたが、結局Keepに落ち着きました。シンプルで検索できるのが便利。

孤独の宰相を読んでメモしたいくつかを取り上げてみましょう。
・有権者が喜ぶような政策ばかりではない。後期高齢者の医療費窓口負担の引き 上げをめぐっては、与党内から「選挙に悪影響を与える」と強い反対が沸き起こ った。しかし、「現役世代の負担を軽減させたい」という菅のこだわりから反対 をはねのけ、一定の収入がある高齢者に対して、現行の1割負担から2割負担へ の引き上げに踏み切った。また、長年、先送りが続いてきた福島第一原子力発電 の処理水の海洋放出も、「支持率を下げる」と消極論が根強かったものの、菅 「自分がやるしかない」と決断した。
・国会議員になった菅は、こんなことを感じたという。
「国会議員になって、まわりを見ると東大とかハーバード大を出たような経歴を 持つ人ばかりだった。でも、自分の主義主張を最後まで貫く人はいないんだなと 気付いた。最後は自分で判断できず、流れに身を任せる人ばかりなんだよね」
銀の匙(さじ)をくわえて生まれてきた二世議員たちとは同じにしてほしくない。自分 の腕一つでのし上がってきたという強烈な自負と意地が、菅にはあった。
しかし、衆院選を控え、与党内では、窓口負担を1割から2割に引き上げる対 象について、できるだけ限定的にすべきとの意見が大勢だった。投票率が高い高 齢者の反発を恐れたからだ。しかし、菅は「高齢者にも相応の負担をしてもら い、現役世代の過重な負担を軽減するべきだ」と頑として譲らなかった。 私にも、その強い決意を語っていた。
「若い人たちは、お金がなくたって負担しているんだよ。だから、払える高齢者 には、払ってもらおうということだ」 「与党の反対が根強いですが?」
「与党は『選挙が近いから』と反対するけど、それは間違っている。国民は説明 すれば、きちんと分かってくれる」
「医師会が反発しますね?」
「どうでもいいんだよ、そんなことは」
政治家なんで色々闇な部分もあったりするのでしょうけど、この本を読んでいると自分の名誉とか、周囲の軋轢とかそういうのは優先順位が低く「今、必要な事」と思えることを最優先にする実利の人、という菅氏の性格がよく見えてきます。まさに「名を捨てて、実を取る」というタイプの人です。

ちなみに菅さんは現首相の岸田総理とは犬猿の仲、というか性格的に相容れない感じで非常に対称的です。現首相もは実質的で有意な結果をなにか残してくれるといいのですが…。外務大臣としては確か歴代最長の実績がある人ではあるので、その方面で期待できれば…。

菅氏は国民とのコミュニケーション面で足りないところがあり退陣につながったとはよく言われることですが、そういう意味でも裏方で本領を発揮できる人なのかもしれませんね。

2.「50代で自分史上最高の身体になる自重筋トレ」 比嘉一雄・著 青春出版社


50代で自分史上最高の身体になる自重筋トレ (青春新書プレイブックス)
比嘉 一雄
青春出版社
2018-12-21


ミノタケはけっこう前から休日とか、夜勤前とかの時間のある時にストレッチ等するようにしてたのですが、「体脂肪ぜんぜん落ちないな~」とか思って、「あ~、筋肉つければ相対的に体脂肪率落ちることになるのか?」と思いついて腕立てとか腹筋もストレッチするタイミングで合わせてやるようになったんですね。でも、あいかわらず落ちない。この本にも書いてあるように、結局「食べる量<消費するエネルギー」でない限りは何をしようと痩せないんですよね。逆に運動しなくても上記が成立してれば健康不健康は別として痩せる。

この本を読む前に8月にコロナになって自宅待機&宿泊待機してた時期がありました。その時にこの本とは別にトレーニング系の本を読んだんですね(Kindle Unlimitedの2ヶ月100円とかのキャンペーン利用してた。)。そちらで筋肉の効果とか効能を知って、「筋肉って正直関心なかったけど、思った以上に大事だな…」と考えを改めていました。それまでは怪我をしないという意味で柔軟性を重視してました。

この本でも同様に筋肉の大切さはうたっていて、アンチエイジングに繋がったり代謝能力、免疫力の向上が語られていました。この本はいわゆるジムに行って機械トレーニングするような内容ではなく、腕立てや腹筋などの重力や自身の体重を使ったトレーニング法なので簡単に取り組むができます。ミノタケも自宅で済ませたかったので自分のやり方に合ってましたね。この本を読んでからスクワットも加えるようになりました。太ももの筋肉は人間の筋肉でもっとも大きい部分なので、効果が大きいそうですよ。

あとこの本で取り入れたのはタンパク質をより多く取るためにプロテインを飲むようになったことですね。確かに飲み始めてから、以前と同じことしてても筋肉が見る目にわかるようについて来てますね。



↑ミノタケが飲んでるのはコレですね。1回あたり付属してるスプーン4杯が推奨されてるのですがミノタケは3杯に留めています(初めてやることなので)。飲みやすいという評判だったので、最初同じもののパックジュースみたいになっているのをスーパーで買って飲んでみて「イケる」と思えたので飲んでます。

最近、食べる量のほうも律してしばらく経つので少しずつ体重が落ちてきましたね。体脂肪率はあまり変化ないですが…。しかし聞くところによると市販の体脂肪率計は誤差が大きくてあまり当てにならないらしいですね。それじゃあな…とか思いつつ量り続けています。

3.孟嘗君 宮城谷昌光・著 講談社

孟嘗君 全5冊合本版 (講談社文庫)
宮城谷昌光
講談社
2015-01-09



次は小説です。ミノタケは歴史も割りと好きでYoutubeで歴史系の動画もよく観るのですが、中国の春秋・戦国時代にハマってる時期がありました。その流れで当時の人物である孟嘗君が5月5日という自分と同じ誕生日であり、かつそれが理由で殺されかけるという逸話を知って興味を覚えて手に取った本でした。

この小説が抜群に面白く、その後同じ著者の作品をいくつか読んで今も何冊かが「積読」状態です。「重耳」なども面白かったですね。この作品では孟嘗君の育ての親的な存在の”風洪”という人物がヒーロー像として抜群に魅力的で格好いいです。一方で孟嘗君自身は色々お膳立てが整った環境での活動、という印象でもう一つ人物としては立ってなかったなと感じます。その後著者の「孟嘗君と戦国時代」という解説本的な本も読んだのですが、著者は孟嘗君を戦国時代を網羅できる象徴的な存在として作品の中心に据えたようです。そう見ると、主人公の孟嘗君の人物造形がやや浅い印象なのも頷けるように思いました。

この小説では先の風洪に限らず、秦国の法整備改革を行った商鞅やもう一人の「孫子の兵法」として知られる孫臏など時代を彩る代表的な人物が続々と出てきてまさに戦国時代を縦横無尽に描き出されています(風洪自身はモデルとなる人物はいるようですが、ほぼ著者が創造したキャラクター。)。これこそが孟嘗君を中心に据えたコンセプトなのでしょう。私の生まれた時代は戦争が過去になりつつあった時期でしたが、近年は「日本も戦場になるかもしれない」と思わせる空気が漂ってきています。時間をおいてもう一度読んでみたい本です。

孟嘗君と戦国時代 (中公文庫 み 36-18)
宮城谷 昌光
中央公論新社
2021-02-25




4.DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール ビル・パーキンス著 ダイヤモンド社

DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール
ビル・パーキンス
ダイヤモンド社
2020-09-30



「投資ブログなのに投資本の書評はないんかい!!」というツッコミが聞こえそうな気がするので、それっぽい本を一冊。この本は投資というよりは生き方をテーマにした作品という気がしますが、経営者や資産運用に関心が高い人にも多くの影響を与えたことで話題になった本です。ミノタケもそのような話を耳にして手に取った一冊でした。手に取ると言いつつ、実際は電子書籍サイトでポチッとしてるわけですが。

なかなか刺激的なタイトルですが、著者は考えなしに「宵越しの金は持つな!」と言っているわけではなく、寿命をまっとうするのに必要な資金を確保することは重要であり前提であると語っています。ではなぜ「ゼロで死ね!」と言ったタイトルなのかと言うと、元気な時に必死で働いて貯めたお金の多くを遺したままに亡くなる人間があまりに多いという現実のためなのです。また、以下のようにも非合理的なお金の使い方を例えています。
こんなふうに死から目を背けているから、いざ死が眼前に迫ったときに、ほんの数週間の延命に数十万ドルもの大金を費やすことになる。

その金は、若い頃に何年、何十年も懸命に努力して稼いだ金だ。 病床に伏して身動きもとれなくなった状態で過ごす数週間のために、健康で活力に満ちた時間を何年分も費やしたのだろうか?

これが非合理的でないというのなら、私には何がそうなのかわからない。
莫大な時間を費やして働いても、稼いだ金をす べて使わずに死んでしまえば、人生の貴重な時間 を無駄に働いて過ごしたことになる。その時間を取り戻すすべはない。

100万ドルの資産を残して死んだら、それは100万ドル分の経験をするチャンスを逃したということだ。たとえそれが5万ドルだとしても、5万ドル分の経験をするチャンスを逃したということになる。

それでは、最適に生きたとは言えない。
非常に説得力がありますね。年を取ってからの時間と若い時の時間の価値がどちらがよりあるのか?という問いに若い時に重きを置くと答える人は多いでしょう。それが分かっていながら、人は年をとって働けなくなってからの時のために若い時の時間を消費してお金を貯め続けるのです。

でもこれも分かる話です。働けなくなってお金が稼げなくなったらどうしよう、という不安が大きいのです。その不安を過剰に見積もって必要以上にお金を溜め込んでしまうことを問題視してるのが著者の主張なのです。

この本では他にも死んでから財産を分与するよりも早めに資産を贈与することの価値。若い時にリスクを取る価値。健康悪化の影響は福利的に増えていく、など示唆に富む話題が色々語られています。もう一箇所だけ引用しておきましょう。
死の床にいる人を見れば、それが正しいとはっきりとわかるだろう。

老衰し、身体を動かすこともできず、チューブで栄養をとり、排泄も自力ではできない。そんな状態では、人はそれまでの人生の経験を思い出すこと以外ほとんど何もできない。 プライベートジェットを自由に使えたとしても、もうどこにも 行けないだろう。貯金が100万ドルあっても、10億ドルあっても、残された人生でその金を使ってできることはほとんどない。

また、旅行に行くことを考えてもよくわかる。 旅行を楽しむには、時間と金、そして何よりも健康が必要だ。
ミノタケにとってもとても有益で勉強になる本でした。時間の使い方、価値について深く考えてみたい、参考にしたい、という方にオススメできる一冊です。

他にも取り上げたい本がありますが、長くなってきたのでここまで。後編としてまた何冊か書きたいと思います。

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こんにちはアラフィフ独身介護士のミノタケです。先日「50代からの投資は有益か?」というテーマで記事を書きました。



その後、ある程度時間をとって実際に職場の同僚に投資指南?というと居丈高ですが投資のイロハについて話をする機会があり、その時にこさえてみた資料?をベースに同テーマの続きを書いてみようと思います。「有益だ」というのがミノタケのスタンスですが、今回はもう少し具体的に突っ込んだ形で触れてみたいと思います。振り返りつつ話を勧めていきましょう。

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・投資目的は「老後資金」の確保。
50代からの投資目的として「老後資金の確保」が目的であることを前提とさせていただきます。「老後資金の確保」が目的であることは2つの利点があります。

1.資金を使う時期を10~20年先と想定することができる。
2.少しずつ取り崩すことが前提であり、ある時期に大きな金額が必要という性格のものではない。

1.の利点は比較的長期スタンスに立った投資ができること(期待利回りに収束しやすい。安定化)。2.の利点は運用を継続しながら少しずつ資金を取り崩していけるということ(取り崩し始めてからも複利が利くということ)。

とはいえ、株式投資(ミノタケがお勧めしたのは世界株インデックス)はリスク(ブレ幅)の大きい投資、取り崩しを始めるタイミングで不景気がやってこないとも限りません…。もしも不景気が10年続いたら…。これは同投資の場合の最大のマイナス面と言えましょう(一般に不景気は数年で回復するというのが歴史の通例。)。

同僚にも「絶対儲かる、とはお約束できない」と口を酸っぱくして説明しながら、つみたてNISAによるインデックスファンドの定期購入をお勧めしました。以下がそのシミュレーションです。


・インデックスファンドのつみたてNISA購入によるシミュレーション
毎月3.3万円(年間39万6千円)を10年~20年継続した場合(利回り5%として)。

10年後 元本 396万円 / 時価 511万円 利回り+29%
15年後 元本 594万円 / 時価 877万円 利回り+47%
20年後 元本 792万円 / 時間 1344万円 利回り+69%

という数字が出てきました。「まぁ、机上の計算だけどね!?実際は上下の変動があるんだけど…」と前回の記事で触れたマイナス面にもふれつつ…(^^)。ここまでは前回の話とそんなに変わりませんよね。50歳からなら60歳で511万円、65才で877万円、70歳時に1344万円が期待できるというシミュレーションです。

同僚に具体的に話をすることを考えた時、「取り崩しをし始めた先のシミュレーションが必要だよなぁ」と思い始め軽く検索をかけると「セゾン投信」(昔、ミノタケも投資してました。)のサイトに「取り崩しシミュレーション」というコーナーがあるのを見つけました。

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こちらのサービスを使わせていただいて、ある程度の期間つみたてNISAを継続してから取り崩しを始める、というシミュレーションをしてみました。

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まずは10年つみたてNISAを継続し、5年間運用を継続し65歳から取り崩しを始めた場合のシミュレーション。5年間5%利回りを継続した結果511万円は652万円まで増えています。ある程度金額が大きくなってくると複利の効果も大きいですね。

毎月3.5万円取り崩した場合は94歳まで、4万円だと87歳まで取り崩しが続けられるという結果が出ました。いわばこれだけの期間「自分年金」がこさえられますよ、というシミュレーションです。

ところで画像の直線的なラインは運用利回りが0%(つまり貯金と同義)の場合のシミュレーションです。こちらは80歳で資金が尽きてしまいます。94歳と比べると14年の差異があります。これが複利運用の差ですね。

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次は15年つみたてNISAを継続した場合からの取り崩しシミュレーションです。65歳から月4.5万円の取り崩しを始めて実に97歳までと、ほぼ寿命が尽きるまで?資金が持ちそうな結果となっています。6万円取り崩した場合だと83歳で資金が尽きます。

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つみたてNISAの最大期間である最も長期間の20年間投資を継続してから取り崩しを始めた場合のシミュレーション。きちんと計算してないから分かりませんが、取り崩し時に非課税期間の20年を越えてしまう可能性がありますから、この数字通りとはならないかもしれません。

(つみたてNISAは購入した20年後にその部分の投資先が一括して特定口座に移る形となり、その時点で非課税利益分が確定する。売却はされませんが、買値がその時の時価、となるわけです。最初に投資した1年目分は20年後、2年目分が21年後、3年めが22年後…という具合。)

20年継続した場合は資金も大きくなり1000万円を越えてきます。取り崩し額も強気に7万円/月、9万円/月としてもそれぞれ101歳、89歳まで資金が持ちます!(8万円だったら?など気になりましたら、セゾン投信のサイトで自分で入力して確認してみましょう。)

さて、ここでそもそもの投資資金の目的を思い出しましょう。目的は「老後資金」です。

老後資金とは、老後の生活費と考えても大きくはブレません。突発的なトラブルに対する生活防衛資金は別途必要となるかも知れませんが、今回は除外して考えます。そして老後の生活費を考える上で国民年金や厚生年金の「老齢年金」の存在は無視できません。

老後資金(老後の生活費)= 老齢年金+自己資金(あるいは資産)

という数式が成り立ちます。老後の生活費からもらえる老齢年金を引いた額が同僚の「確保すべき必要額」となるわけです。




相談を受けた同僚は12~13万/月あれば暮らしていけると想定しており、国民年金は満額、65歳まで今の仕事を続け、お金が足りなければパートタイムになるとしても70歳までは働く覚悟があります。丼勘定ですが厚生年金を加えれば7万円/月程度の老齢年金を期待できそうです(自分の年金は?と気になる方はねんきん定期便を確認してみてください。手続きをふめばネットからも確認が可能です。)。と、いうことは…。

12~13万円 ー 7万円 = 5~6万円

月あたり5万円から6万円程度の自己資金が確保できれば老後の生活が成り立ちそうだという事が分かりました。となるとつみたてNISAを15年+α程度続けるか、15年+パート・アルバイトの補填でいけそうです。毎月3.3万円のつみたてNISAを65歳まで続ければおおよその老後資金は確保できそうだということが分かりました。

こんな話を同僚にすると「なんとなくだけど、安心しました」と笑顔(^^)。保証できる内容ではなく、あくまでシミュレーションに過ぎませんが「漠然とした不安感」を拭う助けにはなったと思います。

「老後2000万円必要」なんて十把一絡げな話よりは現実的だと思いますよ。各々が月々に必要な金額はいくらなのか?そして老齢年金はどれだけもらえるのか?人によっては個人年金を積み立てている人もいるでしょう、その額はいくらか?それぞれの数字を書き出せば、「老後に必要な資金」は割り出せます。そして必要な資金をこさえるのにつみたてNISAはiDeCoとともに有益な手段です。

どちらも非課税というのが大きな利点です。この記事を見て興味を持った方がいたらぜひ検討してみてください。こちらの記事ではつみたてNISAやiDeCoの始め方については触れませんが、つみたてNISAは各証券会社の口座を開設することで始めることが出来ます。銀行でも可能ですが、手数料が割高になりがちなのでネット証券で絞っていくのがベターでしょう。

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↑ミノタケの場合の想定年金額の話です。年金額をベースに自分に必要な老後資金を割り出しています。



ミノタケの基本的な投資への取り組み方、考え方を書いてみた記事です。

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こんにちはアラフィフ独身介護士のミノタケです。最近、職場で投資について尋ねられる事が増えてきました。同僚も概ね同世代(アラフィフ)であり、人生のピーク?を過ぎて色々考えるところもあるのでしょう。貯金一本槍、あるいは貯金すらしてこなかった人も、先々を考えて「お金を増やしたい」という思いに駆られるようです。

(ちなみにミノタケの職場は施設長ポジションの人やケアマネの人が株式投資をやってたり、割と投資の話題が出てくる珍しい職場かもしれません。)

ミノタケの場合、元々収入が不安定な仕事をしていたこともあり老後の年金も乏しいことが若い時分から分かっていました。なので人より「投資をしない(≒副収入を得ない)と生き延びれない」という自覚が早くからありました。「とにかく副収入を得るノウハウを身に着けないと死ぬ!!」という思いが強かったですね(^^)。

日本は現金信仰が強くミノタケみたいなタイプはマイノリティだと思いますが、年を重ねると否応もなく「今のままでは到底老後を生き延びれない」という自覚を得るのでしょう。しかし投資のリターンと確実性は時間が物を言います。果たして50代から投資を始めることは有益なのでしょうか?ミノタケの認識としては「有益だ」と考えます。

50代から投資を始めることで何を有益とすることができるのでしょうか?
・現金を貯金するよりもお金を増やすことができる。
・貯金以外の資産運用の手段・理解を得ることができる。

この2点だと思います。現世代の労働者の引退時期は65才前後というのが一般的な認識でしょう。であればおおよそ15年の時間があります。また、投資をして15年後に全てのポジション(投資先)を売却して現金化する必要もないでしょう。お金に不安があるならば自然、フルタイムの仕事からパートタイムに移行するとしても70~75才頃まで働き続けるという選択肢もあるわけですから。

そうであれば投資期間は15年ではなく、必要に応じて一部を現金化しながらも最長で25年前後と考えることができるわけです。

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この画像はhttps://keisan.casio.jp/ というサイトを利用して出してみた長期投資による複利効果のシミュレーションです。株式系のETFやインデックスファンドの投資利益としては「控えめ」な年利5%で計算してみました。投資元本は「つみたてNISA」を利用(年間40万円が上限)するとして3.3万円/月でやってみました。

15年後の積立元本594万円に対して877万円(赤い枠で囲った部分)で+283万円の含み益となり、なかなかの成果と言えるのではないでしょうか。

さらに25年後(つみたてNISAは20年までしか投資が続けられないので、このようにはなりませんが参考としてください。)には投資元本990万円に対して1941万円とほぼ二倍までにお金が膨らんでいます。50からの手習いで投資を始めてこの結果であれば大成果と言えるでしょう。

(15年後移行は少しずつ現金化していくことが想定されるのでシミュレーション通りとは行きませんが、全てのポジションを現金化しない限りは複利効果は活きてきます。)

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対してこちらは現金預金した場合のシミュレーション。年利率「0.002%」とした場合です。15年で806円。25年で2,336円の利益しか得られません。比べるべくもないですね。

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銀行金利は長短期かかわらず「0.002%」の数字が並ぶ。

これを見て「ようし俺も投資だ!!」と勇むのはいささか気が早いです。これはあくまでシミュレーション。現実は年利5%で直線状に資産が増えていくことはありません。現実には+10%を越える年もあれば-5%、-13%なんてことも、いや瞬間的には-50%になることもあるのです。昨今で言えば昨年のコロナ暴落が記憶に新しいですね。親しみやすい日経平均で言えば23,000円ほどから17,600円前後、実に-30%も暴落しています。+5%というシミュレーションは超長期間の上下動を慣らした数字なわけです。

要は時期によって「儲かる」どころか、「大損する」ことも考えられるわけです。 ここでミノタケ自身を含めて不安が覗きます。「お金が必要になる15年後がもし、大暴落と重なったらどうすればいいんだ!?」ということです。これは誰しも考えることですが、一般的な不景気期間が1~3年であることを考えるとその期間をやり過ごせるだけの現金を確保しておくか、労働で補うのが現実的な選択となるのではないでしょうか。ミノタケ自身もそれを想定して考えております。

歴史的には10年単位の不景気ということもありました。この場合は、仕方がありません。働きましょう(笑)。その時、貯金も資産もない人はもっと苦しいはずですからね。一つの対策としては配当金を目的とした投資を並行していくという手段が考えられます。








FIRE(早期リタイア)をテーマとした最強の一冊として知られるこちらの本では「現金クッション」という言葉で不景気を想定した備えをしておこうと提案されています。

また、先に述べたように15年後にきっかり全額を現金化する必要が生じることもないでしょうからそこまで心配することもないと考えます。

いささか端折り過ぎな感はありますが、以上をもってミノタケは「50代から投資を始めることは有益」と考えます。何より現金以外の「運用」手段を身につけることは利益を得る、損失を被ること以上に価値があると思いますよ!



ミノタケの考える「アラフィフ世代が始める資産運用」をより突っ込んで語っています。



老後の生活を考える上で「どれだけの年金をもらえるのか?」を知っておくことは「いくらお金が必要なのか?稼ぐ必要があるのか?」を知る重要な要素です。


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50代から老後の2000万円を貯める方法
水上克朗
アチーブメント出版
2020-03-26

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